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事業報告書 平成15年度財務諸表等 | 独立行政法人 日本芸術文化振興会

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(1)

平成

15

事業年度

事 業 報 告 書

第1期(平成 15 年 10 月 1 日から平成 16 年 3 月 31 日まで)

(2)

独立行政法人日本芸術文化振興会の概要

・・・ 1

1.目的及び事業 ・・・ 1

2.事務所等の所在地 ・・・ 2

3.資本金の状況 ・・・ 2

4.役員の状況 ・・・ 2

5.職員の状況 ・・・ 3

6.設立の根拠となる法律名 ・・・ 3

7.主務大臣 ・・・ 3

8.沿革 ・・・ 3

9.審議等機関 ・・・ 4

10.事業の運営状況及び財産の状況 ・・・ 4

業務の実施状況

・・・ 5

1.芸術文化活動に対する援助 ・・・ 5

2.伝統芸能の公開及び現代舞台芸術の公演 ・・・ 5

3.伝統芸能の伝承者の養成及び現代舞台芸術の実演家その他の関係者の研修 ・・・ 7

4.伝統芸能及び現代舞台芸術に関する調査研究の実施並びに資料の収集及び活用 ・・・ 8

5.劇場施設の利用 ・・・ 8

6.附帯する業務 ・・・ 9

7.業務運営の効率化等 ・・・ 10

8.国立劇場おきなわ及び新国立劇場の管理運営の委託 ・・・ 10

財源の措置状況等

・・・ 11

1.運営費交付金の状況 ・・・ 11

2.事業収入等自己財源の状況 ・・・ 11

3.施設整備費補助金の状況 ・・・ 11

4.借入金の状況 ・・・ 11

関連会社及び関連公益法人

・・・ 12

1.関連会社 ・・・ 12

2.関連公益法人 ・・・ 12

(3)

独立行政法人日本芸術文化振興会の概要

1.目的及び事業

独立行政法人日本芸術文化振興会は、芸術家及び芸術に関する団体が行う芸術の創造又は普 及を図るための活動その他の文化の振興又は普及を図るための活動に対する援助を行い、あわ せて、我が国古来の伝統的な芸能の公開、伝承者の養成、調査研究等を行い、その保存及び振 興を図るとともに、我が国における現代の舞台芸術の公演、実演家等の研修、調査研究等を行 い、その振興及び普及を図り、もって芸術その他の文化の向上に寄与することを目的としてい ます。(独立行政法人日本芸術文化振興会法第3条)

この目的を達成するため、次のような事業を行っています。

1. 芸術文化活動に対して援助を行うこと。

2. 伝統芸能の公開及び現代舞台芸術の公演を行うこと。

3. 伝統芸能の伝承者の養成及び現代舞台芸術の実演家その他の関係者の研修を行うこと。

4. 伝統芸能及び現代舞台芸術に関して調査研究を行い、並びに資料を収集し、及び利用に 供すること。

5. 劇場施設を以上の事業と同様の目的を有する事業の利用に供すること。

6. その他以上の事業に附帯する業務を行うこと。

国立劇場本館(大・小劇場) 国立演芸場 国立能楽堂

(4)

2.事務所等の所在地

■独立行政法人日本芸術文化振興会

芸術文化振興基金・国立劇場本館・国立演芸場・伝統芸能情報館 〒102-8656 東京都千代田区隼町 4 番 1 号 ℡03-3265-7411 ■国立能楽堂

〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷 4 丁目 18 番 1 号 ℡03-3423-1331

■国立文楽劇場

〒542-0073 大阪府大阪市中央区日本橋 1 丁目 12 番 10 号 ℡06-6212-2531

■国立劇場おきなわ

〒901-2122 沖縄県浦添市勢理客 4丁目 14 番 1 号 ℡098-871-3311

■新国立劇場

〒151-0071 東京都渋谷区本町 1 丁目 1 番 1 号 ℡03-5351-3011

■舞台美術センター

〒288-0874 千葉県銚子市豊里台 1丁目 1044 番地 ℡0479-30-1048

3.資本金の状況

独立行政法人日本芸術文化振興会の資本金は、平成 16 年 3 月末現在で 246,819,120,854 円と なっており、これは、独立行政法人日本芸術文化振興会法第 5 条の規定に基づき、平成 15 年 10 月 1 日付けで、政府から独立行政法人日本芸術文化振興会に出資されたものです。

4.役員の状況

役員の定数は、独立行政法人日本芸術文化振興会法第7条により、理事長1人、監事 2 人、 理事 3 人以内とされており、理事長及び理事の任期は 4 年、監事は 2 年となっています。また、 理事長及び監事は、文部科学大臣が任命し、理事は理事長が任命します。平成 16 年 3 月末現在 の役員は次のとおりです。

役 職 氏 名 就任年月日 主要経歴

理事長 國分 正明 平成 15 年 10 月 1 日平成 4 年 7 月 公立学校共済組合理事長

平成 7 年 12 月 日本芸術文化振興会理事長

理 事 小林 敬治 平成 15 年 10 月 1 日平成 9 年 7 月 ㈶日本国際教育協会理事長

平成 13 年 7 月 日本芸術文化振興会理事

理 事 殿敷 威海 平成 15 年 10 月 1 日平成 10 年 4 月 日本芸術文化振興会国立劇場芸能部長

平成 14 年 11 月 日本芸術文化振興会理事

理 事 西村 俊道 平成 15 年 10 月 1 日平成 9 年 11 月 北海道大学事務局長

平成 11 年 8 月 日本芸術文化振興会理事

監 事 松井 博 平成 15 年 10 月 1 日平成 14 年 7 月 文化学園文化出版局出版総務部部長・参与

監 事

(非常勤)

(5)

5.職員の状況

平成 16 年 3 月末現在の職員数は 312 人です。

6.設立の根拠となる法律名

独立行政法人通則法(平成 11 年法律第 103 号)

独立行政法人日本芸術文化振興会法(平成 14 年法律第 163 号)

7.主務大臣

文部科学大臣(独立行政法人日本芸術文化振興会法第 18 条)

8.沿 革

昭和 41 年 6 月 27 日 昭和 41 年 7 月 1 日 昭和 41 年 11 月 1 日 昭和 54 年 3 月 22 日 昭和 58 年 9 月 15 日 昭和 59 年 3 月 20 日 平成 2 年 3 月 30 日 平成 9 年 10 月 10 日 平成 9 年 11 月 1 日 平成 14 年 12 月 13 日 平成 15 年 3 月 19 日 平成 15 年 10 月 1 日 平成 16 年 1 月 18 日

国立劇場法公布 特殊法人国立劇場設立

国立劇場本館(大・小劇場)開場(千代田区隼町) 国立演芸資料館(演芸場)開場(本館隣接地) 国立能楽堂開場(渋谷区千駄ヶ谷)

国立文楽劇場開場(大阪市中央区日本橋)

芸術文化振興基金設置 特殊法人日本芸術文化振興会に名称変更 新国立劇場開場(渋谷区本町)

(6)

9.審議等機関

理事長の諮問機関として、評議員会が置かれ、独立行政法人日本芸術文化振興会の業務の運 営に関する重要事項を審議します。評議員会は、文部科学大臣の認可を受けて理事長が任命す る 20 名以内の学識経験のある者によって組織されています。平成 15 事業年度は、評議員会が 2 回開催されました。平成 16 年 3 月末現在の評議員は次のとおりです。

氏 名 現 職

青木 保 岩城 宏之 歌田 勝弘 片山 九郎右衛門 川口 幹夫 河竹 登志夫 後藤 美代子 佐竹 昭廣 芝 祐靖 高階 秀爾 竹西 寛子 中村 芝翫 服部 幸雄 花柳 壽輔 馬場 あき子 三隅 治雄 村山 德五郎

政策研究大学院大学教授

指揮者、日本芸術院会員、NHK交響楽団終身正指揮者 味の素株式会社特別顧問

能楽師、日本芸術院会員、社団法人能楽協会理事長 日本放送協会名誉顧問

社団法人日本演劇協会会長、早稲田大学名誉教授 フリーアナウンサー、徳島文理大学客員教授 京都大学名誉教授、国文学研究資料館名誉教授 雅楽演奏家、日本芸術院会員、国立音楽大学招聘教授 美術評論家、大原美術館館長

作家、日本芸術院会員

歌舞伎俳優、日本芸術院会員、社団法人伝統歌舞伎保存会副会長 歌舞伎研究家、千葉大学名誉教授

舞踊家、日本芸術院会員、社団法人日本舞踊協会常任理事 歌人、日本芸術院会員

財団法人民族芸術交流財団理事長

東北公益文科大学教授、元日本公認会計士協会会長

10.事業の運営状況及び財産の状況

(単位:百万円)

平成 15 事業年度 経 常 収 益

経 常 費 用 経 常 利 益 総 資 産 純 資 産

(7)

業務の実施状況

1.芸術文化活動に対する援助

すべての国民が芸術文化に親しみ、自らの手で新しい文化を創造するための環境の醸成とその 基盤の強化を図る観点から、芸術文化振興基金が平成元年度末に創設されました。芸術文化振興 基金は、その運用益により、芸術家及び芸術に関する団体が行う芸術の創造又は普及を図るため の活動その他の文化の振興又は普及を図るための活動に対して援助するものです。

助成金の交付対象活動は、毎年公募され、理事長の諮問機関である芸術文化振興基金運営委員 会による審査の上決定されます。平成 15 事業年度は、芸術創造普及活動に対して 137 件、479,500 千円、地域文化振興活動に対して89件、93,700千円、文化振興普及団体活動に対して79件、 99,300 千円の助成金を交付しました。

また、国からの運営費交付金を充当して、芸術に関する団体が行う我が国の舞台芸術の水準向 上に資する優れた公演活動に対しても、同様に募集、審査を行い、助成金を交付しています。平 成 15 事業年度は音楽分野 22 件、192,000 千円、舞踊分野 21 件、85,500 千円、演劇分野 41 件、 234,000 千円の助成金を交付しました。

芸術文化振興基金の仕組み

国 立 劇 場 等 芸 術 文 化

振 興 基 金

[政 府 出 資 金] 5 30億 円

[民 間 の 出 え ん 金] 1 12億 円

芸 術 文 化 活 動

芸 術 団 体 文 化 団 体 そ の 他

政 府

出 資

民 間

寄 付

独 立行政法 人日本芸術文化 振興会

2.伝統芸能の公開及び現代舞台芸術の公演

●国立劇場

伝統芸能の公開については、つとめて古典伝承のままの姿で、なるべく広く、各種の伝統芸能 の演出や技法を尊重しながら、その維持と保存を心がけて行っています。

(8)

また、優れた作品で上演が途絶えたものを復活し、演目の拡充に努めるとともに、伝統的な演 出及び技法を基盤にした新作の上演を推進しています。

平成 15 事業年度は、歌舞伎について、約 120 年ぶりに「競伊勢物語(はでくらべいせものが たり)」の復活・通し上演を行うなど 5 公演行いました。そのほか、文楽 5 公演、舞踊 3 公演、 邦楽 3 公演、雅楽 1 公演、声明 1 公演、民俗芸能 2 公演、大衆芸能 33 公演、能楽 25 公演、その 他 1 公演の伝統芸能の公開を行いました。総入場者数は 231,239 人で、特に文楽の入場者におい て、ユネスコによる「世界無形遺産」宣言及び国立文楽劇場開場20 周年記念公演による増加が みられます。

また、国立劇場おきなわが平成 16 年 1 月に開場し、オープニングに天皇・皇后両陛下をお迎 えするなど、8 週間にわたって開場記念公演を行い、組踊等沖縄伝統芸能を上演しました。総入 場者数は 14,146 人でした。

入場者数の推移

51.6 48.8 49.9 67.1 67.3 68.9 0 10 20 30 40 50 60

13年度 14年度 15年度(通年)

万人

55 60 65 70 75%

入場者数 入場率

●新国立劇場

国際的に比肩しうる高い水準のオペラ、バレエ等の現代舞台芸術を自主制作により公演してい ます。

公演においては、新作と再演のバランス、邦人作品の上演、レパートリーシステムの充実に努 めるとともに、演劇については、我が国で創作された作品の再評価とともに、地方で活躍する劇 団などとの交流にも努めています。

平成 15 事業年度は、オペラについて、ワーグナーの大作「ニーベルングの指環」の4 年をか けての上演の締めくくりとなる「神々の黄昏」を上演するなど、9 公演行いました。そのほか、 バレエ 4 公演、現代舞踊 2 公演、演劇 5 公演を行いました。総入場者数は 119,505 人でした。

入場者数の推移

22.4 19.7 20.8 83.7 79.6 79.0 0 5 10 15 20 25

13年度 14年度 15年度(通年)

万人

65 70 75 80 85 90%

(9)

なお、国立劇場及び新国立劇場において、青少年等が気軽に伝統芸能や現代舞台芸術の魅力に 触れられる機会として、歌舞伎、文楽、能楽、オペラなどについて、解説と親しみやすい演目、 低廉な料金による鑑賞教室を実施し、新たな観客層の育成を図っています。

また、外部団体や地方との連携協力に努め、受託公演の実施や、制作した作品の地方での上演 等を行っています。

3.伝統芸能の伝承者の養成及び現代舞台芸術の実演家その他の関係者の研修

●国立劇場

我が国の文化的財産である歌舞伎、文楽、能楽等の伝統芸能を保存育成するための伝承者の養 成は、振興会の目的の一つで、国立劇場設立の当初からこれに取り組み、必要に応じ、以下の各 コースの養成を行っています。

■ 歌舞伎/歌舞伎俳優、歌舞伎音楽(竹本、鳴物、長唄)

■ 大衆芸能/寄席囃子、太神楽

■ 能 楽/三役(ワキ方、囃子方、狂言方)

■ 文 楽/三業(大夫、三味線、人形)

研修期間は 2 年または 3 年で(能楽のみ 6 年)、平成 15 事業年度は、歌舞伎俳優 6 名、歌舞 伎音楽(長唄)1 名、大衆芸能(太神楽)2 名、文楽 2 名が養成研修を修了し、伝承者としての 第一歩を踏み出しました。

また、上記のほか、養成研修修了者など現に伝統芸能の各分野で活躍している伝承者を中心と した発表会を実施するなど、更なる技芸向上のための研修を実施しました。

なお、組踊の立方・地方の養成について、募集内容、カリキュラム等の検討を行いました。

●新国立劇場

プロのオペラ歌手やバレエダンサーの育成のための研修を行っています。

研修期間はオペラ 3 年、バレエ 2 年で、平成 15 事業年度は、オペラ歌手 5 名が研修を修了す るとともに、全員が文化庁新進芸術家海外留学制度による派遣在外研修員となることが決定して います。

なお、演劇部門の研修の在り方について、国内外の演劇養成機関についての調査を実施するな ど、調査研究を行いました。

伝統芸能伝承者の現況(平成16年4月現在)

3人

5人 89人

23人

13人

21人

40人

23人

8人

3人 223人

31人

48人

13人

48人

408人

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

能楽(三役) 文楽 寄席囃子 太神楽 歌舞伎(長唄) 歌舞伎(鳴物) 歌舞伎(竹本) 歌舞伎俳優

(10)

4.伝統芸能及び現代舞台芸術に関する調査研究の実施並びに資料の収集及び活用

●伝統芸能関係

伝統芸能の保存、振興の一環として、その純正な形態による公開を行うため、演出・演技の向 上に資する各種の調査研究を行い、その成果を刊行するとともに、録画・録音・写真等による公 演記録の作成、各種古文献の復刻、演劇書の索引をはじめとする目録類の作成などを行っています。

平成 15 事業年度に行われた調査研究の主な成果は以下の通りです。

■ 近代歌舞伎年表「京都篇 第 10 巻」の刊行

■ 歌舞伎資料選書「六二連俳優評判記 中」の刊行

■ 演芸資料選書「古今落語系図一覧表」の刊行

■ 現代の日本音楽「第 11 集−北爪道夫−」「第 12 集−吉松隆−」の刊行

■ 「文楽に関する意識調査−首都圏−」(意識調査報告書)

資料の収集・利用については、国立劇場における自主公演に関する視聴覚資料をはじめ、各種 芸能資料を収集・整理し、図書室、視聴室、資料展示室において閲覧、利用、公開を行うほか、 各種資料のデータベース化を進め、インターネットによる提供を促進しています。特に伝統芸能 情報館では、伝統芸能の魅力を解りやすく国民に伝えるため、積極的にデジタル技術を活用した 展示を行っています。

●現代舞台芸術関係

新国立劇場における公演その他、我が国における現代舞台芸術に関する諸活動を円滑に進展さ せ、その普及、創造に資するための調査研究、資料・情報の収集・提供を行っています。

平成15 事業年度は、主催公演に関する各種情報を収集し、録画等による公演記録を作成する とともにデータベース化を進め、劇場関係者及び一般への視聴・利用を行いました。

また、日本近代の舞踊上演に関する資料の調査を行い、調査結果を「日本洋舞史年表 Ⅰ」と して刊行しました。

そのほか、海外の劇場の調査及び情報の収集を行い、オペラハウスデータベースの整備を進め るなどしました。

図書・資料の収集状況

(平成16 年 3 月末現在) 伝統芸能情報館 国立能楽堂 国立文楽劇場 国立劇場おきなわ 新国立劇場

図 書 236,762 冊 35,461 冊 29,214 冊 896 冊 19,407 冊

資 料 365,156 点 82,964 点 22,205 点 1,699 点 866 点

5.劇場施設の利用

振興会では劇場施設を、自主公演や舞台機構整備等で必要な時以外の日について、伝統芸能の 保存振興、現代舞台芸術の振興普及等を目的とする事業などに対して、利用に供しています。

利用に際しては、劇場案内や舞台機構等のスタッフの提供、舞台進行、照明デザイン、音響デ ザイン等についての技術協力も行っています。

平成 15 事業年度の各劇場施設の利用日数は以下の通りで、利用可能な日に対して全体で約 85%の利用率でした。

●国立劇場

本館大劇場 21 日/本館小劇場 81 日/演芸場 46 日/能楽堂 92 日/文楽劇場 72 日 文楽劇場小ホール 63 日

●新国立劇場

(11)

国立劇場分野別貸与日数

能楽 92日

邦舞  133日

演劇 17日

邦楽 60日 その他

27日

演芸 46日

6.附帯する業務

以上のほか、振興会では次のような諸事業を行いました。

●教育普及事業

各種講座、公演記録映画等を利用した鑑賞会等を実施し、伝統芸能や現代舞台芸術に関する 理解の促進と普及に努めました。合計参加者は3,154 人で、アンケートの結果、約9割の方か ら事業内容について満足したとの回答を得ました。

また、小・中学校等における伝統芸能教育への活用のため、国立劇場が収集した資料等を素 材としたデジタルコンテンツを作成し、インターネットにより提供を行いました。

●広報活動

振興会では、様々な広報誌を作成し、劇場利用者や関係機関に配布するとともに、ホームペ ージを通じて、公演情報、チケット発売情報など各種情報の提供を行いました。

●交流事業

国立劇場おきなわの開場記念として「アジア・太平洋地域の芸能」公演の実施や、国内外の 芸術団体等の施設見学・訪問を積極的に受け入れるなど、各地域の伝統芸能や現代舞台芸術を 通じた相互理解に努めました。

●劇場利用者等へのサービス

国立劇場及び新国立劇場の観劇者など、劇場利用者に対する快適なサービスの提供により、 満足度の向上を図るため、以下のことに取り組みました。

➣ 車椅子席の設置などバリアフリーを意識した施設の整備、イヤホンガイドや字幕解説の実 施、英語によるアナウンス・解説書の提供など、様々な利用者を想定したサービスの充実に努 めました。

➣ インターネット販売の実施や、チケット販売システムの充実の検討など、チケット購入者の ニーズに応じた販売手段の提供に努めました。

➣ 観劇者のための会員組織を設け、公演情報の定期的な提供、先行販売や割引販売などの特典 により、固定的な観客層の獲得に努めました。平成 16 年 3 月末現在における総会員数は 35,921 人です。

➣ 団体観劇者、教育機関や劇場関係者等のべ 8,781 人に対して、公演内容の事前解説の実施、

新国立劇場分野別貸与日数

オペラ 26日

バレエ 4日 現代

舞踊 16日 演劇

26日 ミュージカル

13日 その他

(12)

施設見学の受け入れなど、公演内容や劇場運営に対する理解の促進に努めました。なお、文楽 劇場では展示説明などに、積極的にボランティアを活用しています。

➣ ホームページ及び各劇場施設に設置したご意見箱や、各種アンケートの実施により、広く劇 場利用者等の要望・苦情を伺い、サービスの向上に努めました。

●歌舞伎400年記念事業

平成 15 年は歌舞伎発祥 400 年にあたり、歌舞伎の歴史や魅力を広く全国に普及・紹介するた め、民間団体と協力して、「歌舞伎400年展」を石川県金沢市、広島県広島市において開催 し、21日間で12,345 人の入場者がありました。(なお、15年度上半期は東京都、愛知県名古 屋市の 2 会場において、26 日間で 76,997 人の入場者がありました。)

7.業務運営の効率化等

振興会の業務を効率的・効果的に実施するため、以下のことに取り組みました。

●業務運営の効率化のための取り組み

➣ 組織の見直しにより、法人運営のための企画調整を行う計画課を新たに設置する一方、既存 の課の統合を行うなどし、全体で課の数を2削減することとしました。

➣ 国立劇場の各施設間(本館・演芸場・能楽堂・文楽劇場)のネットワークを整備し、統一的 な会計システムを導入するなど、業務の効率化を進めました。

➣ 調達情報をホームページに掲載するなど、一般競争入札による外部委託を促進しました。

➣ その他、会計規程等の見直しによる事務手続きの簡素化、契約事務の集約化を進めるなど事 務の一元化、省エネ・リサイクルなどに努めました。

●事業評価の実施及び職員の意識改善のための取り組み

➣ 事業の実施にあたって、積極的に外部の専門家からの意見を採り入れながら行うため、事業 ごとに委員会を設置しています。また、事業の実施結果について、自己点検を行うとともに、 外部の有識者による外部評価を行っています。評価結果は公表されます。

➣ 独立行政法人としての使命を果たすため、各種職員研修の実施により、職員の意識改善、及 び事務能力の向上に努めました。

8.国立劇場おきなわ及び新国立劇場の管理運営の委託

組踊等沖縄伝統芸能の保存及び振興に係る劇場施設の管理運営については、沖縄芸能・文化 の独自性とその伝統を活かし、地方自治体等地元の協力を得るため、財団法人国立劇場おきな わ運営財団に委託して行っています。

(13)

財源の措置状況等

1.運営費交付金の状況

業務の運営に必要な役職員給与、業務経費及び一般管理費に充てるため、運営費交付金 7,030 百万円の交付を受けました。

2.事業収入等自己財源の状況

公演実施による入場券の売上げなど公演事業収入については、1,598 百万円の収入がありました。 外部資金による公演実施など公演受託事業収入については、1件、11 百万円の収入がありま した。

芸術文化振興基金の運用による基金運用収入ついては、運用利回り 2.49%、924 百万円の収 入がありました。

その他、基金助成金の返還等 17 百万円の収入がありました。

3.施設整備費補助金の状況

劇場施設・設備の老朽化等に伴う整備のため、施設整備費補助金 252百万円の交付を受け、 下記の施設整備を行いました。

●本館大劇場音響設備整備 ●本館大劇場舞台機構整備 ●文楽劇場給水設備整備

4.借入金の状況

短期借入金の実績はありません。

財源の内訳(百万円)

施設整備費補助金 252 その他 17

基金運用 924

公演受託事業 11

公演事業 1,598

(14)

関連会社及び関連公益法人

1.関連会社

該当する関連会社はありません。

2.関連公益法人

振興会の業務の一部又は振興会に関連する事業を行う公益法人で、振興会が出えん、人事、 資金、技術、取引等の関係を通じて、財務及び事業運営の方針決定に対して重要な影響を与え ることができるか又は振興会との取引を通じて公的な資金が供給されており、振興会の財務情 報として、重要な関係を有する公益法人は、以下の3法人があります。

(15)

対処すべき課題

独立行政法人日本芸術文化振興会は、我が国における芸術文化の中核的拠点として、国民の関 心、果たすべき役割を踏まえながら、その基盤の整備、活動の発展を図っていくことが求められ ています。そのため、以下の諸課題について、検討を進め、更なる事業の充実に取り組んでいき ます。

[芸術文化活動に対する援助]

引き続き、運営委員会の意見等を、助成金交付業務へ反映させるとともに、基金の運用に ついては、依然厳しい金利情勢のなか、安全性に留意しつつ、運用方法の工夫により運用収 入の確保に努めます。

[伝統芸能の公開及び現代舞台芸術の公演]

より一層の入場者数の確保を図るため、公演内容の確定を急ぎ、広報宣伝・営業活動を充 実させ、話題性のある質の高い舞台の提供に努めます。アンケートの回収率の向上、字幕や プログラム等の充実によるサービスの向上など、観客のニーズを常に見据えながら、より良 い事業となるよう努めます。

[伝統芸能の伝承者の養成及び現代舞台芸術の実演家その他の関係者の研修]

伝統芸能の伝承者の養成については、外部専門家の意見を踏まえ、伝承者の人数、年齢構 成、公開状況等の調査を行い、募集方法及びカリキュラムについて、研修生が就業するうえ で最適なものとなるよう充実を図ります。

現代舞台芸術の実演家等の研修についても、外部稽古場の有効活用等、より効率的な研修 に努めます。演劇研修については、その実現に向け更なる検討を進めます。

[伝統芸能及び現代舞台芸術に関する調査研究の実施並びに資料の収集及び活用]

刊行物や資料などの活用状況を調査し、国民のニーズの把握に努めるとともに、インター ネットによる活用をさらに進めるなど、事業の充実に努めます。また、上演資料集の刊行等 においては、編集方針・編集工程の見直しと工夫により、安定した事業の推進に努めます。 [劇場施設の利用]

貸与手続きの簡素化、利用者の利便性の向上のための規程改正に関する検討等をより一層 進めます。また、一部アンケートの回収率が低かったので、回収率向上のため、実施方法の 見直しを行います。

[劇場利用者等へのサービス]

安定的な公開・公演事業の運営のため、会員組織について、サービスの低下を招かないよ う配慮しながら、会員数の確保に努めます。

ボランティアの活用範囲の拡大のため、活用方法や実施行程などについて検討を進めます。 [業務運営の効率化]

館内 LAN の活用、規程改正等による事務の簡素化、複数年契約に関する調査検討、光熱水 量の節減等については、取り組みを一層推進します。併せて、効率化に対する職員の更なる 意識改革を進めます。

[財務の改善及び理事長のトップマネジメントの基盤強化]

寄附金、協賛金等、外部資金の導入を推進するための検討を進めるとともに、公演事業収 入等自己収入の確保も更に進め、安定的な法人運営を目指します。

(16)

独立行政法人日本芸術文化振興会

J apan Arts C ounc il

平成 16 年 9 月 15 日発行

発行:独立行政法人日本芸術文化振興会

編集:経理部計画課

〒102- 8656 東京都千代田区隼町 4 番 1 号

T E L :03- 3265- 6241(経理部計画課)/F AX :03- 3265- 8872

(17)

独立行政法人日本芸術文化振興会

参照

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